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2019/8/17 里の音コンサート2019北住淳ピアノコンサート

バッハ: フランス組曲第5番ト長調, BWV 816
シューマン:ノヴェレッテ第8番
ドビュッシー:喜びの島
松宮圭太: したたり

北住淳 (ピアノ)
松宮圭太 (電子音響)

会場 : TANEKURA HOUSE
主催 : 飛騨市
後援 : 飛騨市教育委員会
企画 : 愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻神田研究室

2019/7/18 ピアノ・マリンバ音楽の現在

田中翼 : 細胞錬金術 (2017 ピアノソロ)
フィリップ・ユレル : LoopsIV (2005 マリンバソロ)
一柳慧 : パガニーニ・パーソナル (1982 マリンバ×ピアノ)
田中翼 : Etude in Interval Scale{5,6,7} (2013/2019 マリンバ編曲)
松宮圭太 : したたり (2019 ピアノと電子音響のための)

ピアノ 宮崎由紀子
マリンバ 島田亜希子

主催 : 北九州音楽協会30周年記念音楽祭
場所 : 黒崎ひびしんホール、北九州市


松宮圭太 : したたり – ピアノと電子音響のための

IRCAMでの作曲研修、アンサンブル・ルガールでの活動から研究を勧めていたハイブリッド楽器の継続研究として、大分県立芸術文化短期大学特別研究費を得て2018年4月より制作を行い、北九州音楽協会30周年記念演奏会に向けて制作した。大分県竹田市のフィールドレコーディングで得られた水のせせらぎのオーケストレーションとして制作されたミクスト音楽であり、振動スピーカーを用いてピアノの響板を振動させピックアップマイクを通じて変調されるライブエレクトロニクス作品であり、かつピアノと電子音響の演奏による室内楽作品である。作品制作を通じて、古来より西洋音楽において行われてきた「記述」という形態と20世紀半でから発展してきた「録音」という形態による異なる作曲法の双方の利点を取り込んだ音楽表現への希求としてのハイブリッド楽器の可能性を探った。

2019/5/27 大分県立芸術文化短期大学音楽ホールこけら落としコンサート

森口真司(指揮)、大分県立芸術文化短期大学音楽ホールこけら落としコンサート、大分市

『豊の国のためのファンファーレ』 作曲 : 松宮圭太 (まつみや けいた)
本学に赴任する以前、私はパリとマドリードにおいて教会の鐘や水の音などの音響解析とその作曲への応用を研究してきました。『豊の国のためのファンファーレ』の作曲にあたっては、竹田市にキリシタンの遺物として伝わるサンチャゴの鐘の録音や、大分県の豊かな自然が育んだ各地の河川のフィールドレコーディングを通じて得られた音響を元にして、金管楽器、ティンパニ、チューブラーベルのハーモニーを構成しています。そして大分の土地に根ざし、この地の深く豊かな歴史と文化を紡いできた人々の力強さに思いを馳せて打楽器のリズムを構成し、作曲しました。(松宮圭太)

『大学祝典序曲』 作曲 : ヨハネス・ブラームス
1879年にブレスラウ大学から名誉博士号を受けたブラームスは返礼として本作を作曲した。1881年にブレスラウ大学の集会において、ブレスラウのオーケストラ協会を作曲者自身が指揮して初演した。ハ短調のアレグロで始まるこの曲は「我らは立派な校舎を建てた」「国の親」「新入生の歌」「だから愉快にやろうじゃないか」の4つの学生歌とブラームスの手による主題が掛け合うように作られている。(松宮)

『花』 作詞 : 武島羽衣 作曲 : 瀧廉太郎 編曲 : 甲斐田有里(かいだ ありさ)
この曲は瀧廉太郎(たき・れんたろう)の歌曲の中でも広く親しまれている曲のひとつです。速いテンポの二部形式で書かれ、当時盛んであった漕艇の様子など、朝・昼・夕・夜とそれぞれの時間帯における隅田川の光景が歌詞の中に描かれています。昼は水上の人の営みに、朝と夕は川辺の木々と太陽に、夜は空に浮かぶ月と月が浮かび上がらせる空間にスポットを当ててそれぞれの趣を魅力的に見せていますが、これらは瀧廉太郎や武島羽衣(たけしま・はごろも)が見ていた日常の光景であります。この編曲では、そういった明治の人々が見た、活気のある風景と樹木の持つ生命力を表現しようと試みました。(甲斐田有里)

『荒城の月』 作詞 : 土井晩翠(どい ばんすい)作曲 : 瀧廉太郎 編曲 : 柳瀬絢日(やなせ あやか)
この曲は、日本を代表する作曲家である瀧廉太郎(たき・れんたろう)が、少年時代を過ごした竹田にある岡城を思い作ったと言われている曲です。この編曲では、彼の作った無伴奏の歌曲に、彼の死後山田耕筰(やまだ・こうさく)がピアノ伴奏をつけたものを参考にしています。月の光る夜、荒れ果てた城を見て栄枯の移り変わりを嘆く歌詞に合わせ、その様子を表せるようラストに向けてスケールの広がりを表現しました。明治時代、23歳という若さで亡くなった瀧廉太郎の曲が、今彼のゆかりの地大分で演奏されることを嬉しく思います。(柳瀬絢日)

『早春賦』 作詞 : 吉丸一昌 作曲 : 中田章(なかた あきら) 編曲 : 江幡侑奈(えばた ゆきな)
この曲は、作詞者の吉丸一昌(よしまる・かずまさ)が長野県安曇野を訪れた際に歌ったものとされています。長い冬の生活を余儀なくされている人々にとって、春の到来の兆しを発見したときの歓びは格別なものです。しかし作中の、春の美しい情景が思い浮かぶ色鮮やかな歌詞とは相反して、現実では鶯は鳴いておらず、空は雪模様で、本格的な春を待ち望んでいます。この編曲では、そういった風景に溶け込む心の機微を表現しようと試みました。吉丸一昌が賦した早春の風情が、彼の故郷である大分に奏しますことをお祈り申し上げます。(江幡侑奈)

『大学賛歌「思いを熱く」』 作詞 : 首藤三郎 作曲 : 野崎哲 編曲 : 河野敦朗(こうの あつろう)
『大学賛歌「思いを熱く」』は、大分市出身の詩人で大分県詩人協会会長も務めた首藤三郎(すどう・さぶろう)が本学の未来の発展を祈念して詩を作り、作曲家で本学学長を務めた野崎哲(のざき・さとし)が詩に合わせて作曲した大学賛歌である。大分県立芸術短期大学二十周年記念において公表されて以来、今日に至るまで在学生と卒業生によって歌い継がれている。管弦楽編曲は作曲家で本学名誉教授の河野敦朗の手による。(宮本修 みやもと・おさむ)

『威風堂々』 作曲 : エドワード・ウィリアム・エルガー
管弦楽のための行進曲集の第一番『威風堂々』は1901年に作曲され、同年リヴァプールにてアルフレッド・ロードウォルドの指揮によって初演され、エルガーの友人でもあったロードウォルドとリヴァプールの管弦楽団に捧げられた。エルガーは後に歌詞をつけて1902年のエドワード7世の戴冠式のための『戴冠式頌歌』第6番「希望と栄光の国」にこの中間部の旋律を用いた。本日は歌詞付きを演奏する。(遠藤信一 えんどう・しんいち)

2019/2/19 劔の四重奏

鶴崎のための弦楽四重奏曲、川瀬麻由美弦楽四重奏団、大分の音楽、平和市民公園能楽堂、大分市

松宮圭太:劔の四重奏~鶴崎劔八幡宮喧嘩祭りに寄せて
清水慶彦:人が死ねば、魂は山に登っていく―霊山山中他界譚
井財野友人:大在スクエア
藤枝守:“大楠の精霊”~植物文様第29集~
熊本陵平:明野考

川瀬麻由美(ヴァイオリン)、甲斐田柳子(ヴァイオリン)、今井凛(ヴィオラ)、田村朋弘(チェロ)

松宮圭太:劔の四重奏プログラム・ノート

「劔の四重奏」は鶴崎剱八幡宮春季大祭によせて制作した弦楽四重奏である。長らく行方不明だった宇佐神宮神宝の剣が発見されたことに因んで創建された剱八幡宮では創建以来360余年に渡って通称「けんか祭り」が行われてきており、丸太で作られた担ぎ山車には御神体に見立てた宝剣、榊葉、鈴が飾られ、かけ声勇ましく相手の山車に激突する様子を毎年春に拝むことができる。山車の上の太鼓奏者は、激突の衝撃で土台が垂直に傾いても演奏を止めること無く、怒号とともに演奏を一層ヒートアップさせていく。本作は、このような山車の上で行われるドラマに着想を得て作曲した。剣に見立てた弦楽器の弓による掛け合い、異なるリズムで対に組み合わされた奏者による掛け合い、榊の葉擦れ、鈴の音、掛け声に着想を得た様々な奏法と音色によって、この活気に溢れた鶴崎の御神事を描こうと試みた。

2018/3/10 魔法陣

魔法陣 Pentacle ピアノのための (2018)

ペンタクル、マントラ、曼荼羅。文様から生まれる魔法は、洋の東西を問わず人を魅了してきた。西洋魔術にある魔法円には、描いた文様の中と外を遮断し、悪魔から身を守ったり文様の内側に悪魔を拘束する役割があるそうだ。一方、魔法陣 (戦いの陣形を取りつつ悪魔を召喚する 文様) は、漫画家の水木しげるが作品「悪魔くん」で考案したものだそうで、僕が好きな漫画、衛藤ヒロユキの作品「魔法陣グルグル」ではさらに、滑るように踊って文様を描くという発想が加えられている。滑って踊って文様を描く競技といえばフィギュアスケートである。日本の羽生結弦選手が平昌オリンピックで金メダルを獲得したばかりだが、ダンスによって氷に描かれる様々な文様とその運動性は、まさに魔法の様に人を魅了する(奇しくも、羽生氏のプログラムは陰陽師の 安倍晴明であった)。フィギュアスケートの魔法は図形を正確に描くコンパルソリーという地味な訓練によって支えられている。ピアニズムの魔法が楽譜の記号を正確に追うソルフェージュによっ て支えられているように。さて、オルレアン国際ピアノコンクールに参加する友人、安田結衣子選手の依頼で制作したピアノのための作品「魔法陣」は、ピアニストが演奏によって「滑って踊って文様を描くこと」を意図した作曲的アプローチである。音響の内側から音形が立ち上がる入れ子構造と、間断なく回帰を続ける循環形式を意識し、記譜した文様の閉じた系から響きの召喚魔法という開いた系を作ろうと試みた。安田氏がこのペンタクルからどんな悪魔を召喚して聴衆を魅了してくれるか期待している。 (2018年2月17日、パリ)

大駱駝艦パリ公演「阿修羅」

阿修羅パリ公演、抜粋 (1分45秒〜)

大駱駝艦 – 阿修羅
監修:麿赤兒
振付、舞台:鉾久奈緒美
音楽:松宮圭太

パリ日本文化会館
2017年11月23日〜11月25日

Viva Villa 2017

2017年9月30日(土)

カサ・デ・ヴェラスケスの日

12時-12時30分:マドリッドのカサ・デ・ヴェラスケス – 在マドリード・フランス・アカデミー、ディレクターのミシェル・ベルトランによるシンポジウム

13時30分-15時:マドリッドのカサ・デ・ヴェラスケスの作曲家とのランチ/ミーティング – ホアン・アロヨ、リュカス・ファヒン、松宮圭太
 
15時-16時:カサ・デ・ヴェラスケスとスペイン/カサ・デ・ヴェラスケスと研究
 
16時-17時:ホアン・アロヨ、リュカス・ファヒン、松宮圭太のコンサート、ターナ弦楽四重奏団の演奏による
 
17時-18時:カサ・デ・ヴェラスケスと芸術アカデミー
 
18時-19時:ホアン・アロヨとファビアン・ホレス(音楽学者)のアペリティフ、20世紀から今日までの音楽について。
 
20時-21時30分:バンジャマン・テスタ(カサ・デ・ヴェラスケス)とシモン・ルビー(ヴィラ・メディチ)の出会い/多彩な芸術家の可能性

ギター小協奏曲

ソフィア王妃芸術センターにて、私のギター小協奏曲の初演を行ってくれたアンサンブル・ソニド・エクストレモ、そしてスーパーソリストの徳永真一郎さんに多謝、そして祝福を!また、 この作品の制作を叶えてくれたカサ・デ・ヴェラスケスのすべての友人に感謝したいと思います。

Joan Alonso, Iván Siso Calvo, Alfonso Pineda, Jesus Gomez Camazon, Javier González Pereira, Beatriz Gonzalez, Sarai Aguilera and Jordi Francés.

カサ・デ・ヴェラスケス演奏会@ソフィア王妃芸術センター

5月22日、この春のソフィア王妃芸術センターの音楽祭では、カサ・デ・ヴェラスケスの作曲家たちの作品と他のレパートリーが、スペインのアンサンブル、ソニド・エクストレモによって演奏されます。カサ・ヴェラスケスの在住の3人の作曲家、ペルー人のホアン・アロヨ、アルゼンチン人のリュカス・ファヒン、日本人の松宮圭太が新作を発表します。

在マドリード・フランス・アカデミーの3人のメンバー、ホアン・アロヨ (Saturnian Songs、2017)、リュカス・ファヒン (psyche-damage、2017)、松宮圭太 (Concertino、2017)の世界初演と共に、フィリップ・ユレル(…àmesure、1996)とマドリード出身ののジョゼ・マニュエル・ロペスロペス(Sonidos azules、2015)の作品が演奏されます。

演奏 :ソニド・エクストレモ
指揮 :ジョルディ・フランセス

作品 :ホアン・アロヨ、リュカス・ファヒン、フィリップ・ユレル、ジョゼ=マヌエル・ロペスロペス、松宮圭太
共催 :カサ・デ・ヴェラスケス、在マドリード・フランス・アカデミー、セントロ・ナシオナル・デフシオン・ミュージカル(CNDM)

電話 :+34 914 551 580

住所 : 52 Calle de Santa Isabel 28012 Madrid Espagne
場所 : MUSEO NACIONAL CENTRO DE ARTE REINA SOFÍA AUDITORIO 400 MADRID

日時 : 2017年5月22日 19時30分開演

https://www.casadevelazquez.org/en/home/news/compositeurs-de-la-casa-de-velazquez-2016-2017/

迦楼羅

パリのフェスティヴァル・ダンス・ボックス2017にて新作、音楽、舞踊、光のための舞台作品「迦楼羅」が3月31日に初演されます!僕の電子音響音楽と、石渡真伊さんと竹内梓さんの舞踊、渡邊裕美さんとマーガレット・オリヴォーさんの技術のチームです!是非お運び下さい!

迦楼羅、ヒンドゥー教の叙事詩マハーバーラタにその外観を作る鳥の神の生涯に触発されて作る音楽舞台。ヴィナータとカドゥルーの戦い、ヴィシュヌと迦楼羅のエピソードを始めとした神話を元に、松宮圭太の電子音楽、石渡真伊、竹内梓の舞踊、渡邊裕美の技術、マーガレット・オリヴォーの照明で舞台を表現する。

音楽&コンセプト : 松宮圭太
舞踊 : 石渡真伊、竹内梓
技術 : 渡邊裕美
制作 : アンサンブル・ルガール
会場 : エスパス ベルタン・ポワレ
助成 : フランス著作権管理団体

料金 : 9€
予約 : +33 1 44 76 06 06 / resa@tenri-paris.com
要予約

場所 : エスパス ベルタン・ポワレ
住所 : 8-12, rue Bertin Poirée 75001 Paris
メトロ : Châelet, Pont-Neuf
電話 : 01 44 76 06 06
E-mail : bertin.poiree@tenri-paris.com

詳細 : http://www.tenri-paris.com/j/art/festival.html

一二三歌

演奏会のご案内です。 メゾ・ソプラノとピアノのための一二三歌のフランス初演が3月11日にパリの5区の音楽院で行われます。歌は小林真理さん、ピアノは棚田文紀さんです。是非お運び下さい!

過去から未来へ@パリ5区ガブリエル・フォーレ音楽院オーディトリウム

2017年3月11日19時30分〜
松宮圭太 : メゾ・ソプラノとピアノのための一二三歌ほか
小林真理 (メゾ・ソプラノ)
棚田文紀 (ピアノ)

あけましておめでとうございます。

旧年中お世話になった皆様、ありがとうございました。そしてこれからお世話になる皆様、これからもお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

2016年前半は日仏国際コロキウムでのフルートとエレクトロニクスのための作品、ピアノ・ソロ曲のフランス初演、パリ音楽院楽曲分析クラスでのプリ取得、3年間に渡った作曲アシスタントの仕事を終え、後半はマドリード、カサ・デ・ヴェラスケスでの作曲レジデンス開始、日仏現代音楽協会でのコンフェランス発表、ブリュッセルのアルス・ムジカ音楽祭でのサックス・ソロ新作発表、パリでアンサンブル・ルガールでのチェロとギターのためのデヴィアシオン改作発表などの充実した機会を得ることができました。2017年前半は、来週東京にて新作歌曲の発表、3月末パリで発表のダンスと電子音響のための新作発表、5月末にマドリードでギターとアンサンブルのための新作発表と続く予定です。

さて、1月6日に東京の音楽の友ホールにて行われる柴田南雄生誕百周年記念、小林真理メゾ・ソプラノリサイタルにて、歌とピアノのための新作「一二三歌」を発表します。天岩屋戸神話とヘブライ語に着想を得て制作した曲です。歌はストラスブール音楽院教授でもある小林真理さん、ピアノはアンサンブル・イティネレールで長年活動されてきた棚田文紀さんで、お二人とも大ベテランです。柴田南雄作品や他にも、アイヴズ、ケージ、メシアン、ルルーなど精力的なプログラムです。皆様どうぞお越し下さい!

小林真理メゾ・ソプラノリサイタル

日時:2017年1月6日(金)開場18:30 開演19:00
会場:音楽の友ホール(神楽坂駅徒歩2分)

プログラム:
第一部 現代音楽への道
グスタフ・マーラー:子供の不思議な魔法の角笛 より
アルバン・ベルク:4つの歌曲
第二部 柴田南雄の歌曲
柴田南雄:優しき歌
第三部 現代から未来へ
ジョン・ケージ : 18回の春を迎えた陽気な未亡人
チャールズ・アイヴズ : 歌曲
オリヴィエ・メシアン : ハラウイ より
イザベル・アプリケール : キュリー夫人の日記
フィリップ・ルルー : いとしい人へ
松宮圭太:一二三歌

演奏:
小林真理(メゾ・ソプラノ)、棚田文紀(ピアノ)

主催:柴田南雄生誕百周年記念リサイタル実行委員会
後援:新宿区、日仏現代音楽協会、日本女性作曲家連盟
助成:野村財団

http://afjmc.org/ja/recital-de-mari-kobayashi/

ウートル・ルガール

アンサンブル・ルガール定期演奏会

11月18日20時〜@アッサンシオンプロテスタント教会

住所 : 47 rue Dulong, 75017 Paris
8/10ユーロ – メール予約 : ensemble.regards@gmail.com

我々は世界の断片化に直面し、今日の芸術家の制作は、私たち自身のアイデンティティの尋問、新しい表現手段の探求、社会的とのつながりとしての芸術の内側で引き裂かれている 。混結とハイブリッドから新たな形式が生まれる転換期だろうか?我々が「ウートル・ルガール」と名付けたコンサートでは、ハイブリッドによって可能になった形式のいくらかの洞察を提示する。作曲家らによる様々な「視点−ルガール」が、ハイブリッドに対して技術的、審美的に掲げられている。

 

プログラム :
– ホアン・アロヨ : サイナタスカ – ハイブリッド・チェロのための (10分)
– ホアン・アロヨ : ソコス – ハイブリッド・ギターのための (22分) (初演)
– ルイス・ヴェラスコ=プフロー : ユートピア – ハイブリッド・ギターのための (10分) (初演)
カルロス・デ・カルテルラルノー : ポリプティック – ハイブリッドギターとハイブリッドチェロのための (7分) (初演)
松宮圭太 – デヴィアシオン I : チェロとギターのための (20分) (改作初演)

演奏時間: 1時間10分 休憩なし

演奏: ジャンヌ・メゾンオト (チェロ、ハイブリッド・チェロ), ルイス・ヴェラスコ=プフロー, (ギター、ハイブリッド・ギター)

アンサンブル・ルガール・ウェブサイト : ensembleregards.com

助成 : フランス著作権保護協会

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アルスムジカ音楽祭2016

ブリュッセルで行われるアルスムジカ音楽祭2016において、カール=エマニュエル・フィスバックさんによって拙作ソプラノサックスのための『即興曲』が初演されます。是非お運び下さい。

音出ル国 – 現代日本音楽のための音楽会議

プログラム

黛敏郎 : 文楽 – チェロのための
酒井健治 : Initial S – アルトサクソフォンのための
西村朗 : 雅歌IV ヘテロフォニー – ヴァイオリンとチェロのための
松宮圭太 : 即興曲 – ソプラノサックスのための (世界初演)
広瀬量平 : 賛歌 – フルートのための

演奏家
アンサンブル・ムジカ・ユニヴェルサリ
カール=エマニュエル・フィスバック, サクソフォン
マチュー・ルジューヌ, チェロ
ミヒ・キム, フルート

レクチャー
阿部加奈子

参加費
10€/8€. コンフェランスパス + 演奏会 : 12 €

日時
2016年11月12日(土)16時-18時

会場
Le Senghor, 366, chaussée de Wavre 1040 Etterbeek

制作
Le Senghor & Ars Musica

詳細 : Ars Musica 2016

日仏現代音楽協会主催、第3回楽曲分析講座&コンフェランス

9月4日に東京にて日仏現代音楽協会主催の分析講座&コンフェランスで発表します。パリ音楽院楽曲分析クラスの修了研究だった鐘の音の表象とミュライユのオケ作品、および自作近作についてお話します。皆様どうぞお運び下さい!

Opening ceremony of Charity concert for Japan in Unesco, April 2011

日時
9月4日(日) 17:00 ~ 20:00
会場:STUDIO1619 グリーンStuido (西武有楽町線「新桜台」徒歩1分)
〒176-0002 練馬区桜台1-27-1 B1F

講師
松宮圭太

内容(予定)
第1部:楽曲分析
・バロックから現代に至る鍵盤音楽をピックアップし、フランス音楽の鍵盤書法に見られる「鐘の音」の表象について考察する。
・トリスタン・ミュライユの作品、オーケストラと電子音響のための『時の流れを和らげるために Pour adoucir le cours du temps』における音楽書法と、コンピュータ支援による作曲について述べる。
第2部 : 自曲解説&コンフェランス
近年の自作品について、IRCAMでの研修体験や、アンサンブル・ルガールでの活動を交えて紹介する。

参加費
¥ 2,000
専門的な知識の有無に関わらず、興味のある方はどなたでも聴講可能です(定員約30名)

お申し込み・お問い合わせ
日仏現代音楽協会事務局
☎ 080-2257-7595 / メール:nichifutsugenon@yahoo.co.jp
協会サイト: http://afjmc.org

カサ・デ・ヴェラスケス

この度フランス学士院、芸術アカデミーの指名により、在マドリード・フランス・アカデミー会員となりました。2016年9月から1年間、マドリードのカサ・デ・ヴェラスケスにて、作曲、写真、映像、絵画、彫刻、映画、デッサンの分野から選ばれた他12名の会員、人文・社会科学の研究者18名と共に国民教育省給費生として過ごすことになります。カサ・デ・ヴェラスケスおよび在マドリード・フランス・アカデミーは、イタリアのヴィラ・メディチおよび在ローマ・フランス・アカデミーのスペイン版として1929年に開設されたもので、僕は87期生となるようです。

そしてまた、パリ国立高等音楽院分析科高等第二課程クロード・ルドゥ先生のクラスを無事に修了しました! 8年間お世話になったコンセルヴァトワールともこれでお別れです。ちょっぴりセンチメンタル。

ルガール・ミクスト@ミクスチュール音楽祭

ルガール・ミクストは、現代音楽に文化横断的なアプローチで取り組む作曲家の作品を取り上げるアンサンブル・ルガールの企画演奏会です。ホアン・アロヨ、フレデリック・デュリユー、松宮圭太、ヴァンサン・トロレの作品に加え、ミクスチュール音楽祭の選考委員会に選ばれた作曲家 (オラン・ボネ、マノリス・エクメクトソグロウ、セルジオ=ニュネス・メネセス、フェルナンド=サンドヴァル・ロザレス) による作曲スケッチの初演も行います。

日時 : 2016年4月22日(金)22時〜

場所 : ミクスチュール音楽祭 – バルセロナ
会場 : I FABRA COATS Creació Fabrica DE BARCELONA
住所 : Carrer Sant Adrià, 20, Barcelona 08030

プログラム :
テナーサックス、アコーデオンおよび微分音アコーデオン、チェロおよびターナチェロ (ハイブリッドチェロ) のための作品:

ヴァンサン・トロレ : テナーサックス、微分音アコーデオン、チェロのための「Noite oscura – Part I」 (世界初演)
フェルナンド=サンドヴァル・ロザレス : テナーサックス、アコーデオン、チェロのための「B.C.」 (世界初演)
フレデリック・デュリユー : テナーサックスのための「Ubersicht」
セルジオ=ニュネス・メネセス : テナーサックス、微分音アコーデオン、チェロのための「…si j’ai des ailes pour voler」 (世界初演)
オラン・ボネ : テナーサックス、アコーデオン、チェロのための「L’attente du visage」 (世界初演)
ホアン・アロヨ : ターナチェロのための「Saynatasqa」
マノリス・エクメクトソグロウ : テナーサックス、アコーデオン、チェロのための「Little Mass No.2」 (世界初演)
松宮圭太 : テナーサックス、微分音アコーデオン、チェロのための「デヴィアシオンII」(世界初演)

演奏 :
アンサンブル・ルガール :
ファニー・ヴィセン(アコーデオン、微分音アコーデオン)
外山舞(テナーサックス)
ジャンヌ・メゾンオト(チェロ、ターナチェロ)

音響オペレーション : 松宮圭太, 渡邊裕美

ミクスチュール音楽祭ウェブ : http://mixturbcn.com/en/festival-mixtur-2016/programacion-2016/

日仏国際コロキウム

パリ国立高等音楽院で2月5日に行われる日仏国際コロキウムに合わせ、拙作ピアノのための『沈黙・刹那・回帰』及びフルートと電子音響のための『放射線状に割れた硝子』の二曲がフランス初演されます。皆様お運び下さい!

場所 : パリ国立高等音楽院、サロン・ヴァントゥイユ
時 : 2016年2月5日19時

武満徹 : 閉じた眼
アントワーヌ・ウーヴラール, ピアノ

松宮圭太 : 放射線状に割れた硝子 (ver.フルートと電子音響のための)
内山貴博, フルート

吉田進 : Kodama I
ユー=キョン・キム, ヴァイオリン

吉田進 : Kodama II
ジュスティーヌ・ルルー, ピアノ

吉田進 : Kodama III
リュヴィディーヌ・モロー, フルート
ジュスティーヌ・ルルー, ピアノ

吉田進 : Kodama IV
エヴジェニ・ノヴィコフ, アルトサックス

フロラン・C・ダラス : Chute des êtres du ciel (世界初演)
アナベル・ジャール, ハープ

松宮圭太 : ピアノのための『沈黙・刹那・回帰』 (フランス初演)
ジョスカン・オタル, ピアノ

    日仏国際コロキウム

要旨 : 19世紀後半の明治初頭、日本の音楽教育は欧米諸国の文化的、政治的な制約の元で行われていた。フランスまたはドイツに支配されたヨーロッパ型教育ないしはアメリカ型教育の選択を強いられ、日本の音楽家は自らの文化的アイデンティティの危機の元に形成された。しかしまた日本の芸術家は、西洋文化の一部の機能を同化しつつ自らの音楽の存在を確保したようにも見える。その一方、20世紀初頭においてヨーロッパの音楽家は、日本文化の中にインスピレーションの源泉を見出し、独断的な闘争と社会の枯渇の間で朽ち果てたようだった音楽言語を再生することができた。このような文脈で保たれてきた日本とフランスの音楽家の関係が第1回シンポジウムの焦点となる。第2回シンポジウムは2017年5月に国立音楽大学で開催される予定である。

場所 : パリ国立高等音楽院 サロン・ヴァントゥイユ
時 : 2016年2月5日10時

詳細 : http://www.conservatoiredeparis.fr/voir-et-entendre/lagenda/tout-lagenda/article/colloque-france-japon

カメラータ ストラヴァガンツァ 第一回公演「鏡演 DUO」

演奏会のご案内です。室内楽団カメラータ・ストラヴァガンツァによって拙作バリトンサックスとギターのためのデヴィアシオンが東京、目黒パーシモンホールにて演奏されます。演奏家は、アンサンブルルガールの6月の演奏会ハイパー・ルガールにて初演をして下さった井上ハルカさん、ギターは新進気鋭の土橋庸人さんです。フルートの内山貴博さんの呼びかけによって集まった若き演奏集団の演奏を聴きに行って下さい!

室内楽団立ち上げに対する内山さんへの日仏現代音楽協会によるインタビューも御覧ください。

日時 : 2015年12月21日 (月) 18時45分開演(18:15分開場)
場所 : めぐろパーシモンホール・小ホール
住所 : 〒152-0023 東京都目黒区八雲1-1-1
電話 : 03-5701-2924
チケット : 前売 2,000円 / 当日 2,500円

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プログラム

アンドレ・ジョリヴェ : フルートとクラリネットのための「ソナチネ」より
佐原洸 : トランペットとヴァイオリンのための「欄間」
松宮圭太 : バリトンサクソフォンとギターのための「デヴィアシオン」より
福士則夫 : ピアノとヴィブラフォンのための「シリカ」
ルイス・ナオン : クラリネットとソプラノサクソフォンのための「デュエル1」
アーノルド・シェーンベルク : ヴァイオリンとピアノのための「幻想曲」 op.47
エイノユハニ・ラウタヴァーラ : フルートとギターのための「ソナタ」
アンドレ・ジョリヴェ : トランペットとパーカッションのための「エプタード」
ダリウス・ミヨー : 2つのヴァイオリンのための「二重奏曲」 op.258

出演 :

秋生智之 : パーカッション
石原悠企 : ヴァイオリン
井上ハルカ : サクソフォン
内山貴博 : フルート
江崎萌子 : ピアノ
大井駿 : ピアノ
倉冨亮太 : ヴァイオリン
土橋庸人 : ギター
鶴田麻記 : トランペット
中舘壮志 : クラリネット

主催 : CAMERATA STRAVAGANZA
後援 : 日仏現代音楽協会
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沈黙・刹那・回帰

安田結衣子さんに委嘱を受け、京都で初演されたピアノ作品の音源と解説をアップロードしました。

ピアノのための『沈黙・刹那・回帰』は、永劫回帰に想いを巡らせて制作したリチェルカーレである。はたして「賽は投げられた」のか、「神は賽を振らない」のか。

仏教の世界観で親に先立つ子が行くとされる賽の河原。そこでは、逝った子供がケアンの塔を築けた際に成仏が叶うという。だが、鬼がやってきては塔を破壊し、何度塔を築こうとしてもそれを繰り返すことになるという。ギリシャ神話にも、ゼウスを欺いた罰としてシーシュポスがタルタロス山で岩を押し上げ続けるというエピソードがある。山頂まであと少しというところで岩が転がり落ち、その苦行が永劫に繰り返されるという。

一方、熱力学的視点では、エントロピーの法則によって世界は常に拡散し多様化していくので、類似の状況が再現されることがあってもまったく同じであることはないという。またカオス理論では、単純な規則性で表現されることが結果として予測が非常に難しくなることがあるといい、量子論では、不確定原理によってミクロな領域の粒子の位置と運動量は正確には決められないという。